Interview||Mai Akiyama

【INTERVIEW】何が起こるか分からない。ミュージカル『花園』PVの制作を振り返る

#Musical| #MV| #PV|
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舞台芸術集団 地下空港が2019年4月に上演する新作ミュージカル『花園 HANAZONO』のPV(ディレクターズカット版)がbacterで公開されました。

公開直後からSNSで話題になり、地下空港やキャストのファンの方々が『花園』の公演を心待ちにしている様子が伺えます。

 

 

今回は本作のディレクターを務めた安田瑛己にインタビューを実施。制作の背景や裏話について話を聞きました。

安田瑛己

1987年生まれ。東京都清澄白河出身。早稲田大学第一文学部卒業。2012年より映像ディレクターとして「エレファントストーン」に入社。WEB CMやMVなどの企画、演出から撮影まで幅広く行なっている。自身が監督した短編映画が「SHORT SHORTS FILM FESTIVAL & ASIA 2015(ショートショートフィルムフェスティバル)」をはじめ、数々の映画祭にノミネートされるなど映画制作も隙を見つけて活動中。

 

 

——今回ミュージカル『花園』のPVを制作するに至った経緯を教えてください。

地下空港を主宰している劇作家・脚本家・演出家の伊藤靖朗(いとうやすろう)さんと有難いことにご縁をいただいて、「舞台の映像を作りたい」というお話を伺ったのがそもそものきっかけです。

 

伊藤靖朗さん

1979年、静岡市生まれ。国際基督教大学(ICU)在学中より、舞台芸術集団 地下空港を立ち上げ、脚本・演出・作詞&作曲・出演などの活動を開始。世界11カ国を旅した独自の感性と表現力で、コンセプチュアルな舞台芸術とエンタテイメントとしての演劇を融合し観客を魅了する。
2014年文化庁の「次代の文化を創造する新進芸術家育成事業『TOP』」に合格。
また、イギリスのウェールズ国立劇場の日本人招聘プログラムWALESLABに初めて選出され音楽劇『赤い竜と土の旅人』の創作を開始。同作はCoRich舞台芸術まつり!2016春にて準グランプリ&制作賞をW受賞。

——「BLUE RABEL」CREATORページより

 

——打ち合わせではどのようなお話をされたのでしょうか?

最初に伊藤さんにお会いした時はまだ『花園』の脚本ができる前だったので、決定している範囲でモチーフやあらすじ、意味しているものなどをヒアリングさせていただきました。

『花園』は鎌倉末期~南北朝時代を舞台に、深山幽谷に隠された謎の園と、そこに引き込まれる人々のドラマを描いた作品。溝口健二監督の映画『山椒大夫』や『雨月物語』などがモチーフとなっているそうです。

 

 

PVのキーワードは”和風”

時代劇のようなテイストではなくオシャレに、エッジが効かせたいといったイメージをお伝えいただいていたので、それをもとに構想を練りました。

 

ーー制作過程で大変だったことはありますか?

撮影予定日が12月だったにもかかわらず、メインキャストとなる男女2名の役者が決定したのが11月のことでした。

撮影前に役者と打ち合わせをする機会を数回設けられたら理想的でしたが、スケジュールの都合上それが叶わず……。

撮影当日はシチュエーションと設定のみ決めていて、カメラはこういう風に動かそうと考えていました。でも、スムーズには進行しませんでしたね。

 

——撮影当日の様子を簡単に教えてください。

bacter側で機材とロケ地とスタッフを用意していて、劇団側では衣装や美術担当などを用意してくださっていました。それぞれの立場から「こういうシーンを撮りたい」「こうしたらどうだろう?」といったアイデアを出しながら撮影が進行していきました。

 

僕たちはワンカットの長回しにこだわっていたのですが、カメラのジンバルがうまく作動しないトラブルが発生してしまったのが悔やまれます……。

現場ではなんとか手持ちでやり切りました。(結局は編集してしまったので、ワンカットにはこだわっていません!)

 

——思い通りにいかないものですね。ちなみにその他、何かこだわったポイントはあるのでしょうか?

とにかく主演の溝口琢矢さんをかっこよく撮影しようと思っていました。

溝口さんは真っ直ぐな瞳で「監督、ここはどういう表情をすればいいですか?」と聞いてきてくださったのが印象的です。役柄に真摯に向き合う、真面目でいい役者さんでした。

 

 

——最後に、このPVをご覧になった方へ一言メッセージをください!

このPVを観て『花園』に興味を持っていただけたら嬉しいです。

もしかすると、「PVを観てもどんなミュージカルなのかが分からない」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。

実はそれを少し狙っていました。

 

何か起こるのか分からない。そして、一度入ると中毒性があってなかなか抜け出せない。
このPVの世界観は、そうした『花園』のモチーフと重なると思っています。

 

ぜひ実際に座・高円寺へ足を運んでほしいです。

 

<Photo by Nana Bannai(坂内 七菜)>


 

2月16日より『花園』のチケット一般販売が開始されました。

地下空港チケット窓口

座・高円寺チケットボックス(2月16日より。月曜定休)
TEL 03-3223-7300 (10:00~18:00)
窓口(10:00~19:00)
WEB http://za-koenji.jp/(無休24H受付)

 

▽その他、公演に関する詳しい情報は下記HPをご確認ください。
『花園 HANAZONO』公演ページ