Interview||Tetsuya Yamabe

【INTERVIEW】スタイリスト上野恒太の視点からSTIMULUSを振り返る。 衣装に込められた想いとは?

#fashion| #model| #styling|
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神戸と渋谷に店舗を構える古着屋「突撃洋服店」
1985年以来、その時におもしろいと感じるものを、 時代・ジャンル・カテゴリーに関係なく、 独自の価値観で古着をセレクトし、いつの時代にも通用するモードを提案し続けている。

今回、bacterの動画第一弾としてアップした「STIMULUS」の衣装スタイリングをしてくれたのは、2009年に「突撃洋服店」に入社し、今年から突撃洋服店に在籍しながらスタイリスト活動を開始した、上野恒太氏。


<写真:フォトグラファー 嶋田聡史>

 

どのような思いで映像作品に関わり、衣装を通して何を伝えようとしたのか。
衣装の構想から完成した映像を見るまで、また自身のスタイリングのこだわりについても話をうかがった。

考え方や発想を出来るだけ自分の中に入れ込む事を意識した

──最初に画コンテを見たときに感じたことから、衣装のスタイリングを考える際に意識したことを教えてください。

上野恒太(以下、上野)自分がスタイリングをした作品を見て、その何処かに興味を持って頂けているのであれば協力したいと思いました。
その数日後、ヤギのいるカフェで監督の山部さんに初めて会いました。第一印象は坊主で怖い人かなと思いました(笑)ですが、お話をしてすぐに柔軟な考えの中に芯のある方だと思いました。
画コンテに関しては、質問した時に山部さんが 「過去と現実が交差して、白昼夢の様な世界観で、SFなんですよ!」と言っていたのが印象的でした!

そして、それを考えた山部さん自身にも興味を持ち、趣味や今までに制作された作品などの話をしました。

スタイリングについては、いつも監督の考え方や発想を出来るだけ自分の中に入れ込む事を意識しています。
あとは撮影のスケジュール的な事も考えて、2パターンを用意して、よりイメージに近い方を選んで頂けるようにしました。
この作品の世界観には具体的なビジュアルが無いほうが想像が広がるので、特に参考にしたスタイリングはなかったです。


──最初の打ち合わせが終わった後の深夜に電話があって、SF
ならメタリックな素材やメッシュを使いませんか?と提案してくれましたよね。

記憶した事を整理して、その条件に合う音楽を聴きながら帰りの電車で妄想していたら自然と思いつきました!

 

──衣装合わせの時に、二人に会った印象と、実際にフィッティングしたときの印象はどうでしたか?

上野:僕もお二人とも今回の世界観に合いそうだと思えたので、山部さんのイメージと自分の想像に、差異が無いことが確認出来て安心しました。
実際に着て頂くとよりイメージが広がり、加えたい事や変更点などが見えてきました。

 

──撮影当日にスケジュールの都合上、上野さんは現場に来れずにどんな気持ちでした?(笑)

上野:どの現場でも、スタッフの方々やロケーションによって、さらに良いスタイリングのアレンジなどが閃く経験をしているので、本当に悔しかったです(笑)

スタイリングって、そこにある要素のつなぎ役だと思う

──ご自身が影響された人物やブランドなどはありますか?

上野:1番は自分が働いている突撃洋服店のオーナーの安田美仁子です。
そして今まで接客させて頂いたお客様や友人達など、僕と関わって下さった全員に影響を受けています!
まだお会いして間もないですが山部さんからも、もちろん吸収させて頂きました!

 

──スタイリングをするときに大切にしていることは?

上野:細かい事を色々ありますが、スタイリングって、そこにある要素のつなぎ役だと思っているので、ストーリー、登場人物の個性、ロケーション。そして、ディレクターさんに面白いと思ってもらえているか。
他のスタッフの方にも理解してもらえているか。演者さんの個性を活かせているか。など俯瞰で捉えるように意識しています。
そうする事で、競作になり自分の想像以上の作品が出来ると思っています。

 

──映像作品に関わって感じたことは?

完成した映像を見て、とても心地いい映像だと感じました。多くの方に見て頂きたいです。

 

 

僕は写真の作品に携わる事が多いので、映像作品は新鮮でした!

自分の中でもまた新しい表現方法が出来そうです。

 

今回のスタッフの方々と、また違う作品でご一緒出来たら嬉しいです。
この様な素敵な企画にお誘い頂きとても光栄でした!

ありがとうございます。