Project Story||Jin Peng

ドラマ系映像の制作によって、実験映像の可能性を探求した / Inferiority Complex

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美大出身の私は「実験映像」という映像ジャンルに興味を持っていました。実験映像は非常に表現的な絵と編集手法で、創作者の世界観と理念を表現する作品が多いように思います。

 

視覚的な手法を使わずに、どういう風な実験が行えるのだろうか。その検証を、この企画のコンセプトの一つとして考えました。

 

映画と違う実験映像の鑑賞方法

はじめて実験映像という映像のジャンルを知る人からは、「どういう目線で観るのが正しいのか」とよく聞かれます。

 

この問いに対して一番納得できたのは、大学時代の教授が教えてくれた答えです。実験映像は、小説のようなストーリーの流れがある文学的なものではないということ。

 

映画の鑑賞も、小説を読むことと同然で閲読的なことです。ただ、実験映像はストーリーの流れがなく、一本の映像で作家が表現したい観点を発信するのが特徴です。美しい花瓶を鑑賞するように誰かから観点を教えてもらうものではなく、鑑賞することにより自分なりの結論を得るのが実験映像なのです。

 

 

実験映像の価値とは

実験映像の価値は、自己表現の手法の一つとして認識されることが多いです。ただ私の認識の中ではそれだけではなく、実験映像の実験性こそ価値があると思います。

 

実験映像を制作することによって、今までない制作手法、表現手法が得ることができるのは、創作者に対して、一番ワクワクで、楽しみしているところじゃないかと考えます。

 

今回の企画とのつながり

今回のInferiority Complex(劣等感)の企画では、人間の劣等感というものの怖さをみんなと共有したいという想いがありました。観てくれる方々が劣等感に向き合えるようにしたかったのです。

 

そのためシーンで話を語るのではなく、あまりつながりのない破片のようなカットをつなげて(特にイメージカットを多数使っています)、伝えたい観点を伝えようとしました。

 

映像クリエーターの皆さん。

他人の方法論だけを使って作品をつくっても、自分は満足できないと思いませんか。自分の作品の中で、こういう新しい手法を探求することで、自分ならではの表現手法を発見するのはいかがでしょうか。

 

映像を観る:
Inferiority complex

記事を読む:
自分の世界観を貫徹する映像を作ることに、価値があると思う