『PLAYGROUND×bacter』が生まれた背景
BIM、VaVa、okadada、Kick a Showなどシーンの最前線で活躍するアーティストが一堂に会するイベント、『PLAYGROUND』が京都メトロで2019年11月23日(土)に初開催された。
オーガナイザーを務めたのは、僕の小学生からの幼馴染、群(ぐん)。お互い大人になって、昔からの友達とこうした“遊び”が出来たことが最高だと思った。
あ、bacterでやればいいじゃん。
群という人物は、鳥取県鳥取市出身で、現在京都で建築関係の仕事をする傍ら、仲間たちと定期的に音楽イベントを開催する音楽大好きな男だ。彼とは小学校からの幼馴染で、地元に帰省する際は毎回一緒にお酒を飲む間柄。要するに昔から仲の良い友達。
2019年5月。GWに地元に帰り、いつものように群と飲んでいる時のこと。
群「今度イベントするから京都まで撮影に来てよ」
僕「ギャラ出るの?」
詳しく話を聞くと、彼が初めてオーガナイザーを務めるイベントの開催が決まったらしく、ゲストにはBIMやVaVaといったアーティストが来るらしい。
行きたい!と思ったが、現実的に考えると仕事でもない撮影で京都まで行くことは、予算やスケジュール的にかなり厳しいと思い、一旦話を東京に持ち帰った。
数日後、仕事をしているときにふと思った。
あ、bacterでやればいいじゃん。
※「bacter」とは
エレファントストーンのクリエイターが毎月1人ずつディレクターとなり、完全オリジナルの映像を制作して配信している、アウター ブランディングサイトです。自らの個性を表現する場なので、ルールを設けておりません。 クライアントワークとは一味も二味も違った映像をお楽しみいただ けます。
遊びの延長線。
仕事の合間に群とこまめに連絡を取り、企画を練り始めた。企画書をゲストで出演するアーティスト事務所に送るなどして出演交渉を重ね、出演の裏付けが取れた段階で社内プレゼンを行い、無事に企画が通った。
イベント本番1ヶ月前、ロケハンのため一泊二日で京都へ。
ほとんど飲んでいる記憶しかないが、夜、実際にイベントが行われるクラブへロケハンに行った際、本当に撮影するんだという実感が湧いた。ただの幼馴染との会話が、こうして実現しようとしていることに驚きと小さな感動が胸をよぎった。
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イベント前日の深夜、東京から車で京都まで出発した。
(超ハードスケジュールの中、撮影を手伝ってくれた弊社ディレクターの菅野と竜口には感謝しかない)
当日、会場にはオープン前から人集りができていて、イベントが始まると次第に場内は人で埋まった。気がつけば身動きすらできない状態となっていた。
アーティストたちが登場すると会場の熱気は最高潮に達し、ミラーボールに照らされる客の顔はみんな楽しそうだった。
イベントは朝方まで続いた。気がつくと周りには寝落ちしている人や、ナンパしている人がいて、まばらな人の様子が祭りの終わりを告げていた。
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機材の撤収をしているとき、群が近づいてきた。
群「最高に盛り上がったわ!ありがとう!」
そう言ってハグをしてきた。僕は心の中で、なんでこういうタイプの人たちはすぐにハグするのだろうと思った。
楽しむこと。以上。
苦しそうに仕事をしている人を見ると、すごく不思議に思う。
なぜそんなにしんどい思いをしてまでその仕事をしないといかないのかと。
それはもはや仕事ではなく苦行だと思う。
「PLAYGROUND」も「bacter」も別に仕事ではない。
でも、お互いにそこにかける熱量は仕事並みかもしくはそれ以上だ。
なんでそんな熱量で向かえるのか?
楽しいからだ。
【次回開催情報】
3/28(土)田我流やKM、SUSHIBOYSなどが出演するイベント『PLAYGROUND』が京都 METROで開催。